放課後の音符  山田詠美   新潮社 7/1/15

July 1, 2015

すっごい本!!本当に!山田詠美の才能のおおきさって、半端じゃないね!この本は、最初1989年に出版された、いわば一昔前の本。だけど、キラキラして、表現の古さがまったくない。つまり、バブル崩壊の前の世界だよ!心奪われた文章が沢山あるのだけど、例えば 「まつ毛の上に雨が降っているように、瞳だけで泣いている。」「シーツのしわが、そのまま五線紙になって、それを柔く蹴とばす足先が、やさしい調べを奏でるような、そんな時間など、決して持てる筈がない。」「潤んだ大きな瞳でただひたすら、彼を見ていた。私は、その瞳に膜を張る湿り気が、その内、涙を形成って落ちて来やしないかと、人ごとながら心配になってしまった程だ。」「本当の大人の赤い唇って、絵の具箱の中のあの色みたいにあどけないんだ。」「人間が生きて行くことに限って言えば、塩と胡椒は、甘い味つけをするためにある。」本当、とってつけた表現が全くない。まだまだ沢山あるので、とにかく本を読んで下さい。それと、漢字と平仮名のバランスがとっても良い。ああ、すっかりハートを奪われた私です。

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