天国旅行 三浦しをん  新潮文庫  7/18/16

July 18, 2016

彼女の小説は、詩小説だ。余りの文章の美しさに、しばしばボーッと、現実から離れてしまうことがある。そして、毎回本当に感動するのが、三浦さんの引き出しの多様性だ。7つの短編からなるこの本も、一つとして、同じ発想も設定もない。それでいて、底に流れるテーマがそこはかとなく、共通しているという訳。それは、「心中」。その理由も心理もそれぞれ。だけど、死の果てに見る救いを(死が成功しようとも、仮に現生にとどまる事になっても)描いていく。美しい世界に浸りたければ、この本を取ってみて下さい。