ポトスライムの舟 津村記久子  講談社 12/24/18

December 24, 2018

本作品は、第140回芥川賞を受賞。大きな文学賞というのは、何だかんだと言って、やっぱり「本を手に取る」、大きなキッカケになると思う。若手の出発地点にもなるし、中堅の作家の、長年の仕事への集大成にもなる。「ポトスライムの舟」は、作者ご自身の経験によるらしい。美しさに焦点を当てる手法ではないけれど、文章が輝いていると思う。そして「自分だけの世界」「自分だけの喜び」から、他人を受け入れ、愛して行く過程(男女間の愛ではなく)が、自然に書かれていて、とても良い。他人に何か出来る喜び、これは「人」である事の原点、そして「幸せ」になる入り口だと思う。だって、他人の喜びを嬉しい!!と感じられれば、人生が数倍も楽しくなるから。毎日の暮らしに張りが持てないのなら、是非この本を読んで見たら良い。日々の暮らしに、これだけ素敵な事が隠れていたかを実感出来るはず!