そして、バトンは渡された 瀬尾まいこ 文藝春秋 11/29/19

November 29, 2019

出だしは、どういう人間関係なんだろう??と、沢山疑問符が浮かぶものの、それを突破すると、わあーーもう、瀬尾ワールド。ギャハハと笑ったり、ちょっと涙ぐんだり、頑張れ!と密かに応援したり、「分かる!その感じ。」と一人ほくそ笑んだり、まあ、読者を引っ張ってくれます。合唱祭前夜の父娘の場面は、圧巻の一つ。もう、完璧に泣いてしまいます。そして、第二章(とても短い)のエンデイングに向かっての盛り上がり。そして、最後にこれしか終わり方、やっぱりなかったよなあ。と、涙拭きふき、本を閉じる。とても非日常の設定だけど、人間にとって、「何が大事か」を、とことん教えてくれる本です。毎日は忙しい!そして、私達の社会には、守らなきゃいけないルールも沢山ある。現実から目を背けることは出来ないし、もしかして、上手く時流に乗って賢くやれる人達が、「勝ち組」と呼ばれるのかもしれない。だけど、この本の主人公「優子」の半生(まだ20代前半なので)と、雨宮さんのこと、泉ヶ原さん、梨花さん、のこと、思い出すと、何か、迷っている時に、道が見えるかもしれない。どんな世代にも、お薦めの本ですよ。