きりこについて 西加奈子  角川文庫 4/22/20

April 22, 2020

猫は真実を語る!きりこは、ラムセス2世(猫)の飼い主で、真の友達。きりこは、生まれてからずっと、プリンセスとして両親から「可愛い!可愛い!」と言われ続けていた。だから、自分はとんでもなく、可愛いと思っていた。だから、フリフリのワンピースも着た。自信も持っていた。だけど、5年生の時に、満を持して恋する男の子に、ラブレターを渡したときに、「ぶす」と言われ(このぶすは、本文中常に、太字で表記されている)、一気に落ち込み、引きこもる。そこから、ラムセス2世の賢さで、きりこは徐々に復活。この復活劇が、素晴らしいのである。きりこは、人生の真実を悟って行き、自分の生き方を見つけ、ぶすという言葉の呪縛から解かれ、自由になる。半端でない文章力に支えられ、猫と少女の物語は、高みに押し上げられ、人生の指標となった。