Book Reviews  マイブック評

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群青 宮木あや子  小学館文庫 6/2/15

June 2, 2015

とっても健康的な、恋愛小説だと思う。この作者は、「新官能派」と呼ばれているみたいだけど、私にはちっともそんな感じはしなかった。久しぶりに、清々しい青春ドラマを読んだ印象。陽に焼けた肌、自然と一体となった暮らし、スレート勝負の表現。私には、とても新鮮だった。

彼岸先生  島田雅彦  新潮社文庫 6/2/15

June 2, 2015

文庫の裏表紙には、漱石の「こころ」現代版と書かれているけれど、かなりの現代版だと思う!彼岸先生は、クレイジーだし、突拍子もない。沢山の女性を愛し、そして愛される。魅力満載だ。終いには、精神病院へ入るが、これも「嘘つき」の続きなのか、よく分からない。自分に正直であり続けるための、方便か。彼岸先生のアメリカ滞在中の日記には、現在アメリカ暮らし25年を迎える私には、同意しかねる表現、解釈が出てくるけど、まあこれは小説だし、フィクションを生きる先生を描いたフィクションなので、深読みしないでおこうっと。大長編で、アメリカ暮らしの一挙手一投足が延々と続く箇所は、すみません。。。。少し飛ばしました。これは、超ロマンス小説とも言えるし、支離滅裂とも言える。大長編読みたいという方は、是非挑戦して、ご自分で答えを見つけて下さい。

地下鉄に乗って 浅田次郎  講談社文庫 5/11/15

May 11, 2015

とても美しい小説です。だけど、何だかこういうコンセプトのテレビドラマ最近見たなあ、と思ったら、「流星ワゴン」だった。1994年に発表された本作品がきっと先にあったのだろうけれど。過去と現実を行きつ戻りつ、お話が進む。とてもレトロに、戦時中まで戻るし、私にとってのレトロもある。地下鉄銀座線には、小さい頃祖母に連れられて、浅草まで渋谷から買い物に行ったので、あの駅近くになって、電気が消えて暗くなる一瞬を良く覚えている。ちょっとよそいきの格好して、祖母の横にちょこんと座っていた私。帰りには、よく東横の上の食堂で、スパゲッテイ。ミートソースをご馳走してくれた。この小説に登場しそうだ!

シューカツ 石田衣良   文芸春秋  5/11/15

May 11, 2015

軽く読めちゃって楽しい、そして主人公に結構のめり込んで、一生懸命になる。石田さん、さすが、ヒットメーカーだけの事はあります。これはシューカツだけじゃなく、人生のいろいろな岐路に立つ、すべての人にお薦めの、「がんばれ!貴方にも出来る」小説です。でも、あんまり面白くて、自分のやるべき事をお忘れにならないように!

新宿遊牧民  椎名誠  講談社  4/30/15

April 30, 2015

長いこと椎名誠さんの本を読ませてもらっているけれど、この本は集大成的な意味があると思う。椎名さんのファンなら分かると思うけれど、椎名さんお得意の表現にちりばめられ、彼の仲間達が元気に登場し、大騒動を起こしつつ、友情完結的な(特に巻末の登場人物のご意見など)感じで終わる。椎名さん、一切ぶれるところなく生き続け(もう70歳くらいなのでは??)、なお現在もぶっちぎりのエネルギーで、遊牧民たちを引っ張っていく貴方は、素晴らしすぎる。こういう先輩がいると、元気が出て、毎日こなしている仕事が少なすぎる(これでも、結構沢山の事同時にやっているのだけど)なあ、と感じてしまう。明日から5月(関係ないけど、と椎名口調になりつつ)、今年も後7か月、努力邁進していく所存です。

With Your Own Two Hands: Self-Discovery Through Music Seymour Bernstein 4/28/15

April 28, 2015

After seeing the recent movie about Seymour Bernstein I read this book to follow. First of all I could not find the original book in English (of course!) so I checked out the book translated in Japanese at the LA Public Library. I must say the translation is not good unfortunately. The language is not smooth… Anyway I read Bernstein’s book in Japanese! It is very helpful for piano players who play piano for pleasure. Plus in this confusing translation I am not sure how much I understood what he really wanted to say. Japanese people tend to like hearing or reading sweet things, and it may be the translation ??, but to me some of the chapters are too sweet for professional musicians. I should read the original English book someday!

サウスバウンド 奥田英郎 角川書店  4/12/15

April 12, 2015

何という冒険物語だろうか。夢がある。パワーがある。涙がある。愛がある。勇気がある。我々にとって、生きる糧になる源だ。誰もが憧れる、「生」がある。この本には、何の説明もいらない。そにかく、読んでください。

マスカレードホテル 東野圭吾  集英社 4/5/15

April 5, 2015

東野さんのすごい才能で、読者を強く引っ張っていく、かなりの長編だ。そして、ホテル業界の奥へ、ずんずん入っていく。そこで、起きる数々の人間ドラマ。事件だけでなく、ホテルの日常をドラマチックに書いている。面白いし、やめられなくなるのだが、結末というか、事件の動機が、私にはちょっと弱い気がした。450ページの本を読み進むと、それなりに愛着が湧き、最後への期待感が膨らむもので、長旅を共にした本の最後が、「こんな動機で、大それた事件を起こすだろうか。。」という感じ。でも、東野さんの文章力のすごさに、私は今回も魅了され続けた。

噂の女  奥田英郎  新潮社  4/5/15

April 5, 2015

この噂の女は進出奇抜。いろいろな人の暮らしの、あちこちに出てくる。そして、とても強欲で、図々しい。又、頭も相当良い。色仕掛けで、次々に男を手玉に取る。ようするに、ハチャメチャなのだ。その噂の女に、私は筆者の強い愛情を感じてしまう。何か不思議な小説だ。

愛という字  向田邦子  ワニブックス  4/5/15

April 5, 2015

日本人の心の襞を書かせたら、この人に勝る人はいないのでは。。。東芝日曜劇場のために書かれたコレクションから、この本には3作入っている。昭和50年代前半に書かれたものだ。でも、全然古くない。そして、ユーモアたっぷり!昭和の家の感じ、家族の在り方、服装、食事まで、目の前に飛び出してきそうだ。本当に惜しい人を、早くに亡くしてしまった。今もし生きていらっしゃったら、80代。どんな本を書いているだろうか。