Japanese Blog (日本語のブログ)

アメリカサイズ、日本サイズ 2/18/11 February 20, 2011

アメリカ人の夫が、私の両親を始めて訪ねた時だったか、2度目だったか、どちらにしても彼が、日本のサイズ状況を知らない時の事。実家の母が、我々二人を素敵なコーヒーとケーキの店に連れて行ってくれた。とってもお洒落な雰囲気の中、午後のひと時が、ゆったりとクラシック音楽とともに流れていた。磨き上げられた綺麗なショーウインドーに、どのケーキもお行儀良く並んで、見るだけでも、ウキウキしてしまう。我々の番が来て、お茶と一緒に食べるケーキを選ぶ。母が選び、私が選び、夫が選んだのを店員さんに言おうと思って、彼の指す指先を見ると、それは明らかに、一人用のケーキではない。日本では、通常4等分にして食べる円形のケーキだった。アメリカでは、もちろん一人でペロリと食べるサイズである。私は、「それは家族用だよ!」、とこっそり教えてあげたが、それ以来、私達の間では、日米のサイズの違いが、幾度となく話題になっているのである。

公平という事  2/9/11 February 10, 2011

公平とは何か、と考え始めると、これは大変な問題に突き当たる。例えば、私は日本に生まれ、いわゆる普通のサラリーマン家庭に育った。日本が高度成長期だったので、いつも未来があったように思う。社宅暮らしは、子供の私にはとても楽しかった。贅沢はあまり出来なかったが、ピアノの月謝は払え、夏休みなどにも小さな家族旅行が出来た。冠婚葬祭以外で始めて外食をしたのは、かなり大きくなってからだと思うが、社会がそういうものであったので、不満もなかった。そして今でも思い出すが、小学校の低学年では、アイスキャンデイは特別なおやつだったと思う。でもその特別なおやつが、とても嬉しかった。日本のサラリーマン家庭に生まれたという事は、それだけで世界の状況から考えると、かなりラッキーなことになる。 カリフォルニアは、メキシコと隣り合わせという事もあって、メキシコ人の違法入居者が沢山の住んでいる。何故こういう事が起きるかと言えば、メキシコにいれば生活が出来ないからだ。そして、少しでも良い生活を家族にさせたいという思いで、命をかけて国境を超える。そうして生活を確立したアメリカにいるメキシコ人家庭には、もちろん子供達がいて、彼らの事がいつも問題になる。カリフォルニアの法律では、学校に入学する時に、国籍が何であるか、違法住居者なのかと、問わない事になっている。だから、頑張れば大学まで出られる。その上の大学院だって可能なのだ。しかし、こういう学生達が卒業後、仕事に就こうと思うと、いきなり大きなハンデイーがかかって来る。身分を証明するものがないから、仕事に就けないのだ。運転免許だって取れない。そこで、Dream Actという動きがあって、こういう人達に市民権をあげようというものだ。もちろんこれは素晴らしい動きで、頑張って来たメキシコ人の若者に大きな希望を与える。しかしここで立ち止まってみると、同じ違法入居者の中でも、恵まれない家庭の子供は高校にもいけなくて、このDream Actに入らないという事になる。親の仕事を幼い時から手伝っている子供達も大勢いる。ここで、2段階目の不公平が生じる。こうして、考えていくと、何が公平かという事に答えを出すのは、不可能な事実に気づく。人はよく、「公平な社会」という事を大声で唱えるが、これははっきり言って不可能だという事を踏まえておいた方が良い。こういう不公平の中で、何かを信じ、何かを軸に出来るものがあれば、幸せだろう。誰一人として、同じ人間はいない。自分を信じて、「世間」という訳の分からないものに飲み込まれずに、自分を大事に生きて行きたい。

深みにはまる、相撲界  2/2/11 February 2, 2011

練習中に若いお相撲さんが亡くなり、次は大麻。そして野球賭博問題。これらどれをとっても、大問題であったが、土俵外の出来事であった。今回発覚した、取り組みにおける八百長は、今後どのようにして、信頼回復していけるというのだろうか。名前が挙がっているのは、十両、幕内、親方など、私が長く応援して来た相撲取りばかりだ。相撲界を一掃、引き締める、などと、ここ数年取り組んできた大相撲協会、どうなっているのか。八百長は、相撲ファンに対しての、最悪の行為である。それも、かなりのお金がからみ、巧妙に、かつ軽妙に行われていたらしい。一人一人の自覚のなさ、長い間密室内で行われてきた相撲興行、どういう理由があるにしろ、頑張っているお相撲さん達が、又とばっちりを受ける。若年で入る角界なので、力士養成が難しいと聞くが、音楽の世界だって、他のスポーツだって、調理師、植木屋さんなどの職人だって、若いころから修行を積む職種は、山ほどある。甘えがあるんじゃないの?と、言いたくなる。どういう対応をするにしろ、八百長に関与した全員を、直ちに相撲界から追放して欲しい。

いつも思っていたい、特別な事 2/1/11 February 2, 2011

先日教会で、バッハのゴルドベルグ変奏曲を練習中の事。友達がやって来て、静かに座っていた。すぐには気付かず、丁度楽章が終わった時顔を上げ、周囲を見回し彼と目が合った。遠くから挨拶を交わし、彼曰く、「素晴らしい音楽を聞いて、最高の気持ちだ」と言う。それで、私も練習を続け、次にちょっと休憩をした時に、再び目が合った。彼がすっと立ち上がり、「音楽家はいつも友達といて、話をしているみたいだね」と、ピアノを指して言う。そして「美しい音楽を、一緒に奏でる事が出来る・・」とも。何だかとても感傷的と言うか、感慨深げだった。我々音楽家にとって、楽器を弾くのは日常の事で、そういう”特別”感を忘れてしまっている。改めて、3歳のときに始めたピアノで、世界の多くの国・都市に行き、コンサートを通じて、数えきれない人達に出会って来た事を思う。そして現在、愛する音楽を生活の糧にしている。改めて音楽家でいる事の意味を、深く想った午後であった。

薬害、酒害   1/24/11 January 25, 2011

先週知人の息子が、薬害(ドラッグ)で亡くなった。いろいろ過去に問題はあったけれど、最近は薬から手を洗っていたと、両親は思い込んでいた矢先での事故だった。量を間違えての事で、こういう事故は本当に後を絶たない。30代前半の死。親はどれほどの悲しみだろう。 数年前には、知人の妻が、大量飲酒で亡くなった。別居中だったとは言え、孤独な死だった。死ぬまでお酒を飲み続けてしまった彼女。願わくば、お酒に酔って、最後にフワフワと天国に旅立った事を願うばかりだ。西洋人は、東洋人に比べると、格段にお酒に強いので、その量はどれくらいだったのだろうか。 先日、ALSにかかった若い青年の話を書いた。彼は、今週18歳の誕生日を迎え、そして数年後に亡くなっていく運命を背負っている。それは、どんなに努力しても、どんなにお金を積んでも、その運命から逃れる事は出来ない。生きていれば辛いことも、どうしようもない日もあるけど、この青年のような運命に飲み込まれている人もいるのだ。何ともやり切れない。

スペイン語の勉強、続行  1/17/11 January 18, 2011

去年のクリスマスのサンタさんへのお願いは、二つ。一つ目はすでに何度も言っている相撲雑誌定期購読(海外だと値も張るので、やはり特別なお願い)、二つ目は自分で出来るスペイン語のプログラム。このスペイン語プログラムは、評判の良いもので、基礎から上級まで良く出来ていて、又楽しく出来る。現在のところ、ランチを一人で食べる時にコンピュータ上でやり、運転中にその復習CDで、勉強したことを強化している。だからスペイン語の為に、特別な時間を使っていない計算。上手く出来ていると言ったのは、知らないうちに何度も復習するように構成されていて、ぼ〜っとした頭にもガンガン入って来る事だ。スペイン語の基礎はかなり頑張ったので、今のところはその復習がほとんど。そのうち全く知らないことが出てきた時が、分岐地点だろうなあ、と思っている。でも、楽しい。この語学プログラムには、オンラインでの会話練習もオプシオンにあり、様々な工夫がされ、飽きないようになっている。折角始めたスペイン語、もう少し頑張ってみるつもり。中南米にも、再び演奏に行きたいですね。

大相撲、中日を迎えて  1/16/11 January 16, 2011

今日は、我々の大ヒーロー、佐ノ山親方(元大関千代大海)、玉ノ井親方(元大関栃東)が解説。この二人の大関が話しをしてくれると言うだけで、大相撲ファンにとっては感激である。そして、本当に良い事を言ってくれる。時に相撲談義が、人生談義にもなり、意味深いものになる。大関経験に基づいたエピソードが、解説に色を添える。ライバル時代の話から、本割りで栃東が勝って、決定戦で優勝を手にした相撲の話は、私も随分前のことだが、よ〜く覚えている。ライバル時代、そして親方になって、スーツ姿の二人が仲良く並んでカメラに向かっているのは、とても良い。本当に良いです。この二人のコンビで、是非又お願いしたい。NHKよろしくお願いします。また、今場所から、私は星取表をつけながら、相撲観戦をしているので、これまた、楽しい。明日から後半戦。今日栃ノ洋が負けて、白鵬だけが全勝になってしまったが、一敗力士が沢山いるので、優勝決定まで、ワクワク。毎日、ロサンゼルスから応援します。

強い味方、ナンプラー  1/15/11 January 16, 2011

このところ、私は料理に、タイのナンプラーをよく使う。これは、魚を発酵させたもので、ベトナムだとニョクナムになるし、日本だと魚醤となる。味に深みがでて、何となくプロのような料理になるのがとっても嬉しい。お薦めは、焼きソバ、チャーハンなどの炒め物、もしくはミートソースのような味が濃いものなど。それ以外にも、幅広く使える。匂いが気になるという方がいるかもしれないが、それだけ使うと強く感じられるが、他の調味料や食材などと混ざると、殆ど感じない。同じような使い勝手として、バルサミコ酢がある。これも発酵食品なので、ドレッシングだけでなく、煮物、カレーなどに使うとやはり味に深みが出る。お試しあれ。

2011年初場所 1/11/11 January 11, 2011

初場所二日目の放送は、趣向を変え、インタビュールームからの実況であった。私の個人的な観点からは、とても面白かったと思う。放送終了後に、NHKに「良かったよ!」とメイルしてしまったほどだ。音羽山親方の解説・分析は、とても面白いし、大鳴門親方は、お人柄が出ていて、物静かだけどとても良い。もちろん私の贔屓の藤井アナ、それに、異色のゲスト、デーモン小暮閣下だ。今後も、こうした新趣向で、相撲放送して欲しいですね。今日は三日目。既に、かなりの上位陣が負けてしまっているが、其々の取り組みは見応え有り。これからの12日間、相撲放送を毎日楽しみにしていますよ!

折り紙の会   1/10/11 January 10, 2011

今日、アメリカ人女性達のグループで、折り紙の楽しさをお話し、少しだけ折鶴を教えた。若い世代の事は分からないが、私達の年代の日本人だと、折鶴を折れない人はいないと思う。という観点から教える事を承諾したのだが、これがとても難航。子供の頃に習得した折り鶴、結構テクニックがいるんですね。皆と冗談を言いながら、楽しく出来たのは良かったけれど。ちなみに、ラジオ体操第一と折鶴は、日本人かどうかを判断するのに、とても良いと思う。日本人ならラジオ体操の曲がかかれば、自然に体が動いてしまうし、四角い紙があると、自然に手が動いてしまう。私は、割り箸が紙に入っていると、それを必ず五角形に折って、箸置きにしてしますし。まあ、習性ですね。因みに、海外で小さな紙から折り鶴を作ると、皆驚嘆してくれるので、やって見ては??